徳島の神山バレー

2014年2月19日の朝日新聞 湘南版の朝刊に神山バレーが紹介されていたのがきっかけでここを知ることになった。

朝日新聞 2014/02/19 湘南版 朝刊

当時に書いたメモがこちら:

https://www.evernote.com/l/ABad7LlcUl9AdLGEsGQ4guL_gyMi18YmZ1Y

昨年10月21日に訪れようとしたが、調整がつかず、そのまま車で近くを走り抜いた。
そして、今年3月19日も同じことになった。

私はこの数年間働き方改革の先にある #死に方改革 を研究していて、どう幸せに生きていくか、語り続けている。
そして、やっと動けるようになったのが、昨年 #個性心理學 学術大会で少しだけ発表させてもらった。
個性と働き方、そして職場環境、定年か働き続ける、生涯現役、そして老いて死ぬ。
この一部を15分間の間だけ説明させてもらった。

個性心理學 学術大会 2017 (写真は事務局提供)

さて、やっと4年8ヶ月の歳月を経て訪れることができた。
その間に私はある著者に遭遇したのでちょっと紹介したい。

西村佳哲さんです

著者 西村佳哲氏

「働き方のバイブル」と言う背表紙でした。そして「自分の仕事をつくる」。
そもそも肩書が「働き方研究家」ではないか!

私もFCCJ(日本外国特派員協会)の記者会見を通じて相模女子大学の白河桃子先生につながった。
白河先生は働き方改革の提唱者でもあり、政府で色々と助言をされている。

http://mms.yey.co.jp/2017/07/21/%E5%83%8D%E3%81%8D%E6%96%B9%E6%94%B9%E9%9D%A9%E3%81%AF%E5%A7%8B%E3%81%BE%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%81%B0%E3%81%8B%E3%82%8A/

さて、ここに通じるものがかなり出てきたので更に西村氏の本を買って読んでいるところである。
実は、この本を通じて神山バレーで西村さんがデザインしていることも知った。
現在、ちょっと読書が止まっていて、本を二度読みしているところではある。

この神山バレー、実に奥が深いことに気づきました。

 

さて、ここがなぜ奥が深いかと・・・

ここは、古民家を再生して活用したところである。
徳島県庁もサテライトオフィスとして、 #tokushimaworkingstyles と言う形で徳島県に移住をしてもらおうと宣伝している。

徳島ワーキングスタイルズ 20181018 (パンフレット 徳島ワーキングスタイルズ PDF)

さて、古民家の再利用はよく、レストランやカフェ、ちょっとおしゃれな店舗などにもなっている。
海外ではアートギャラリーなどにもなっていたりする。
とくに廃校などもその類いだ。
私も古民家再生にすごく興味があり、色々と物件を探していた。
私自身、古民家の再生に足を踏み入れたのが、うちの子の同級生のママさんが古民家を再利用してレストランを開いていたからだ。
そこでコミュニティが一つできていた。
更に、福岡の友人が古民家を利用して「ビブリオバトル」を開催していた。

さて、古民家の課題は風通しが良すぎる。

つまり寒い!

日本家屋は低気密低断熱と言う構造なので冬は寒い、夏は暑い。
しかし、これが湿気をこもらせない構造だったり、屋根に積もった雪を住宅の中から温めて溶かすなど、地震に対する考えなのかは全くわからないが、子供の頃、血流が悪かった私は毎年しもやけになっていて、親に洗面器に毎日お湯と水が入った洗面器に足を交互の入れさせられた辛い記憶がある。
そして、イギリスやアメリカ(それも外気温-30度にもなる場所)へ渡ったその冬からしもやけにならなくなり、その後、やはり日本に帰ってくるとやはりしもやけで苦しんだ。

つまり、古民家を快適に利用するにはかなり内部構造の変化をせねばならない。
まして、オフィスとして使うには、パソコンやその他の精密機器がたくさん入ります。
アンペア契約以前に電気の配線の老朽化にも注意が必要。
システムインテグレータとして見ても、かなり手を加えないと安全を保たれない。

さて、ここには徳島県庁のサテライトオフィスも入っており、常時専用回線で大きな画面(60”くらい)なものとつながっており、仕事場として存在している。
画面は常時カメラでつながっていて、音声をONにすると、相手側(県庁)と会話ができる仕組みになっている。
回線が早い!そして画像がきれいだったので聞いてみたら、どうやら県庁とは専用回線を通じてつながっているとのこと。
これは、VPNよりも安定しているのと、県庁のデータ(サーバやシステム)に入るに安心を担保できるからでもある。

この神山バレーには確か26社入っているとのこと。
常時、そこが賑わっているわけではなかったけど、外国からのお客さんも増えてきたらしい。
とくに、今回はオランダからの滞在者がいたのには驚いた。
私も9月にオランダの認知症施設へ訪れたところばかりで親しみを感じた。

いくつかの会社で人がいたので話しを伺ってみたので1社を紹介する。

株式会社 代官山ワークスと言う都内の会社の神山町分室である

tomos 神山バレー 弁当配達 20181018 (パンフレット tomos PDF)

お弁当配達がメインだが、これだけでは採算が合わない。
そこで他のサービス(草刈りなどの日常業務)を追加している。

町内に1人暮らしの高齢者が増えているという背景を踏まえ、
町の飲食店がつくるお弁当の配達に、
家事支援と利用者の “ 見守り ” を組み合わせたサービスです。

http://www.daikanyamaworks.com/ ホームページより

その中でどう地域の企業とコラボしているか模索してた。
やはりイベントを繰り返して集客するしかないのが田舎の仕組みだろうと。
認知度を上げるにはそれが手っ取り早い手段である。
チラシを撒いたところで高齢者はどれだけ見ているのかも不明である。
なぜなら郵便ポストへものを取りに行かなくなる高齢者も増えているから。

実は我々もその見守り及びお弁当の宅配サービスをやろうかと考えた。
結局、ワタミ食堂と同じことをするのだが、自前で立ち上げるのはかなりの設備及び機材が必要となる。
そこで、地域のレストランや食堂とコラボして行うかと考えたが、対応できるところが少なかった。
逆に、今、そのサービスを提供しているところとコラボすることも考えたが、通常のところでは配達にコストがかかるのでましてキャパオーバーになるのでやらなかった。

では、イベントは・・・

前日、ビブリオバトルを古民家で開催している友人がいるが、ご本人の所属は神奈川県の大手書店で、本を読む促進をしているからできることであり、更にそれに賛同してくれるビブリオバトル大好きな人たちがいるからこそマッチして行えることでもある。
田舎でも子どもたちが大勢いて、それぞれの文化もあるのでお祭りやこのようなイベントを定期的に開催するのも一つの手段かとも考えたが、集客はとても難しいのはイベントを幾度も開催した過去で大変なのはわかる。

その中で、私は #死に方改革 を紹介し回っている。
死に方は生き様でもあり、日本語でも「死生観」と言うことばありながら、常に「生」だけしか見ていないからいざとなると大騒ぎする事態に発生している。
葬送文化の歴史を見ていくと、今の葬儀は戦後の短い間に出来たものと言っても過言ではない。
多くの儀式(儀礼とは区別する必要がある)は高度経済成長時代に遺族が見栄を張ることと、そこに目をつけた葬儀社の相乗効果でもあった。

これを一度、ゼロにしろとは言えない(言ったらすべてが崩壊する)が、必要のないものまで押し付けるのを考え直す必要があるのではと。
ファストフードで「一緒にポテトはいかがでしょうか?」と言うのを考え直す時期でもあるのと一緒で、無駄な押し付けを停めるのが必要だ。

そんな中で、コワーキングスペースと言うのは働き方と生き方を考え直す場所でもあると感じた。
なぜなら、自己管理が重要で、会社から仕事をもらうのではなく、自分の能力を会社へ売ることを考える場所でもあるからだ。
そこには「死生観」が常に存在している。

人間、本質に忠実なほど「倖せ」を感じるのだろうと。
更に、そこで神山バレーは「vs東京」を打ち出しており、東京以外のコワーキングスペースと提携を模索していることも重要である。

私の知人がコワーキングスペース24大宮、藤沢のNeckton、茅ヶ崎のちがラボ、鎌倉のThink Space鎌倉をそれぞれ経営している。
東京では出来なく、ど田舎と少し外れた首都圏内のコワーキングスペースと何かできないかを考えていきたい。

そこで、古民家再生プロジェクトと言うのは大切だと思っているのは言うまでもない。
ちなみに、18日に、神山バレーにたどり着く前に「天空の村・かかしの里」に寄ってきた。
ここは剣山のスーパー林道を走り抜いてたどり着ける場所である。
ここはすでに学校もなく、ほとんど人もいない、本当の限界集落である。
これについてはまた別なところで。