オンラインの追悼の場

この前、Facebookは追悼の場となるかを書いてみた。
今日はFacebookだけではなく、オンラインシステムそのモノが追悼の場となるか考えてみたい。
海外ではオンラインゲストブック(会葬帳)が発達している。
実は数年前に上海の葬祭万博へ訪れた時にカナダやヨーロッパの葬儀屋さんが中国へ紹介している場にいた。既に中国でも広がっているかと思うが、その後の調査はしていない。

さて、ここで紹介したいのは私の友人で山梨県甲府市の石材店「石の声」社 さんだ。ここでは数年前にQRコードを墓石に掘って追悼の場をオンラインに設けているところである。このニュースは当時、私が所属していて、当時書記長を務めていた日本外国特派員協会の定期雑誌「No.1 Shimbun」を通して海外のメディアにも紹介された。どこで外人記者が情報を発見したのかは不明だが。

オンラインでお参りができるのは便利であることは確かだ。
心がないとか、寺院や死者を冒涜していると言う話しは過去のことだと思う。
お墓を持つ寺院の役割はお墓の管理と過去帳の管理である。自由に時間を選ばずお参りできるとしたらどれだけ便利か。

今回は墓石にQRコードを掘って、そのリンク先につながる。
さて、ここで問題が一つ、二つ発生する。

  1. データはどこに保存されているのか?
  2. データの更新は誰がいつするのか?
そう、半永久的に残る。数年前まではクラウドシステムがここまで発展していなかった。今ではこのリンク先をFacebookのPagesにでも作ることができる。その他、AmazonのEC2のクラウドでも可能だ。当時はどこかのプロバイダにお願いをするしかなかった。ここが大きな問題だ。データの保存先が! 
遺族としてみればずっとそのまま残ってほしいが突然プロバイダが消滅(廃業)したり、買収されてドメインが変わったりしたらどうなるか?
次の問題はだれがどうやって、いつデータを更新するのか?
データの更新ほど面倒くさいモノはないかと思う。それは墓を受け継いだ者としたら当然だ。法事の際にデータを作り直したり、法事の後の写真を更新したりするのは至難の業かも知れない。
最後に、墓石は残ったとしてもQRコードが雨風さらされて残るかが。この場合は扉みたいなのを作ってお参りの時に開ければ良いことかと思う。洗いすぎには注意が必要。これも対応が可能かなと言うレベルだ。
確実ではないが、日本のプロバイダや会社は100年先に残っているかとは思えない。
今ではGoogleだろうがMicrosoftだろうがFacebookだろうが100年後にどうなっているかはわからない。だが、身近でお参りをするなら、そしてとくに著名人ならオンラインの追悼の場は「有り」だと思う。ファンのためにも、公式サイトがあってもよいかな。
何故なら、日本には古来から「埋め墓」と「参り墓」があるからだ。

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