2015/04/07 FCCJ 朝会のスピーカーは株式会社DLEの椎木隆太CEOでした。

私は、この方のファンでもあり、尊敬する一人です。
何がスゴイかって、ソニーにいて、人生を会社にコントロールされっぱなしになるのがイヤだから、最後は離れてあの、鷹の爪団で有名な株式会社D.L.E.を立ち上げられたと。
今日のお話、前置きがすごく長かったのですが、前置きだけでも充分濃い内容でしたので紹介したいと思います。
ご存知の通り、ソニーはハードウェアメーカーです。
ハードを売るためにソフトを作っていきます。
ハードがなくなれば、ソフトも修正されなくなる。
何を隠そう、私も今、これをソニーVAiO Z13で書いている。(あまり良いマシンとは言えないのが残念すぎる)
ハードを作るにはチームが必要。そこには莫大な資金と時間が必要になる。そして組み上げるには工場まで必要だ。ファブレスになったアップルですら、どこかの工場に頼っている。つまりアップルはODMである。
そして、サラリーマンは上司が言うこと、飛ばすところに行かねばならない。
これがサラリーマン人生ってヤツだと。
これってカネが掛かりすぎてね?
大勢で作ることも大切だが、見失っているモノも多くある。
そう、裏でサポートしているソフトウェアとコンテンツなんだよね。
D.L.E.社はコンテンツを自前で作り上げる。
コンテンツによっては50%の権利を売っている(それでも自前で作り上げる)が、自分でコンテンツを100%管理できるので迅速に動ける。
そしてFlashを作ってアニメとマンガのハイブリッドではなく、中間地にあって迅速にコンテンツを創造できる仕組みを取った。
「秘密結社 鷹の爪」がその物だ。(f・Д・)f た〜か〜の〜つ〜め〜
他のアニメよりも10倍速く、コストも1/10で作れる。
最初はTVとかからでは物凄く懸念されていたが、映画まで出して、今では業界に受け入れられるようになった。今ではサントリー、パナソニックなどがキャラとして利用してもらっている。
今、問題になっているのはTV局はコンテンツを持っていない。
ライセンスビジネスにのならない。地方局はジリ貧で、おカネを稼ぐ方法を全く知らない。伸るか反るかもわからない番組を東京の局から高いカネで提供してもらい流しているだけだ。その合間に地方のニュースと天気を流している能なしだと。(確かにな~・・・JCOMやジャパネットたかたの方が考えているわとしか思えない)。
そこで国が推奨している「クール・ジャパン」ってナンなの?
コンテンツ・ビジネスを進めるにしても、コンテンツを作っている人ではなく、電通とか東映に国の予算800億が全部そう言うところがゲットして、翻訳とかダビングに80%も無駄に利用されているじゃない。
http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/mono/creative/150325CJseisakunitsuiteMarch.pdf
とにかく、健全な使われ方をしていないよな~って。
クリエイターであるキャラクターライセンスビジネスショーに出てくるクリエイターさんたちには何の落ちて来ないってことです。
さて、そこでエンターテイメントは何か?
キャラクタービジネスの状態があまりよくない。
各国に合わせてローカライズする必要性がある。
宗教、思想、歴史が違うから当然なこと。
それに合わせてコンテンツを作り直すことは莫大な費用が掛かる。
最初から自分で持っていれば、そうならない。
アメリカのマーベルコミックスなどは全部自社で知的財産IP(Intellectual Property)を管理しているからコミックだけじゃなく、映画にでも、DVD、ネットにでもいくらでも展開できる。
逆に日本は複雑すぎて変化速度に対応出来ずダメになっている。
まして、デジタル世代になって、DVDの売り上げは悪くなる一方、水平に展開せねばならないのに、既存の販売方法にしがみついている大手のやり方では全く現状に追いつかないから衰退がより速くなるだろうと。
DLEは自前のコンテンツを開発(クリエイト)、投入(デプロイ)、販売(セル)することで変化する業界に対応できるとのこと。
そう言う意味では「秘密結社 鷹の爪」は既存のシステムへの挑戦でもあった。その中のキャラクター、「吉田くん」によって島根県の自虐ネタにて最も訪れたい県ナンバーワンにもなった。
つまりD.L.E.社は業界の異端児であり、独創し続けるしかない。
日本はコンテンツを作っている人たちにきちんと報酬をあげるべきであり、更にそれをビジネスにできるように経営者はせねばならない。
次回の朝会は4/21で現在MIT Media Lab所属で准教授であり、あの生理マシンを開発したスプニツ子氏・・・
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