Skypeの終焉、秒読みか?

年内にスカイプが終わるかも!

私のもとにそんなニュースが垂れ込んできた(実際 Feedly で網羅しているだけw)。

泣く子も黙る Skype はエストニア生まれ。
エストニアと言えば人口比率で言えば最も多くのユニコーン社(未上場で10億ドルの資産価値ある会社)を続出していたところだ。
産声を上げたのが2004年で20年チョイ前。
その後、eBayに買収されたり、他の投資家に売却されたりし、2011年にMicrosoftに買収された。

エストニアと言えば(訪れたことはある)、旧ソビエトの電算部門があった国だ。
今ではEUに所属していて、ヘルシンキから船で2時間半くらいで首都タリンへ行ける。
実際、私は日帰りした。

タリン港

その後、色々なプラットフォームに移植された。
NokiaのSymbian OS、Win Mobileまで。
今では iPhoneやAndroidは当然、多くのユーザが存在している。

私は何年かずっとSkype Outを契約し、050番号を取得していた。
しかし、日本でこの様なサービスを通じて050番号を持っても、総務省の法律に抵触するので番号が「圏外」や「非表示」状態になってしまう。
それは、1回線1端末の法律があるから(物理的電話回線と同じ条件)。

なぜスカイプが終わるかと言えるのか?

エビデンスを出せ!


Microsoftは自社のサービスをSkypeに統合してきた。
昔のLync、現在はSkype for Businessと呼ばれるもので、共同ブランド化された。
しかし、それもあまり進まなかった。

Skypeを利用している人たちの多くが普通に電話としている人もいるだろう。
私もその一人だったが、前述の通り、サブスク時代ではなく、単なる回線保持(番号を年間保有そして支払い、ほぼ無制限通話だった)で重宝していたが、それがなくなって、割高になったから抜けた人も少なくないだろう。

一番のSkype Killerは zoom だった。

圧倒的に zoom の進化のほうが進んで、Skypeが取り残されてしまった。
取り残されたのは zoom だけではない。
私から見たら、CISCOのWEBXも同様。
そもそも、zoomはCISCOのWEBXチームがスピンオフした会社だ。
当初は多くの脆弱性があったり、サーバが中国であったり、情報漏洩の心配があった。
だが、今はそうでもないし、End to End Encriptionが施された通信まである。

つい昨年6月26日をもってインスタントメッセンジャーの草分け的存在のICQ(I Seek Youの意味)が終了した。
その前にAOL Messengerなどさまざまなチャットシステムが消えた。
実際、ICQを買収したのもAOLだった。その後、AOLのAIMやAppleが提供する昔のiChatとも相互乗り入れが可能になった。


この様なチャットシステムはどんんどん淘汰されていった。
実際、今、チャットシステムといえばFacebook Messenger、WhatsApp、SnapchatやTelegram、日本ではLINE、韓国ではKaKaoTalk、中国ではWeChatとかだろう。

Skypeってそんなに劣っていた?

私はそう思わない。

ではなぜここまで落ちぶれたのか?

単なる古いユーザインタフェースだったのだろう。
そもそも、目的が違っていた。
音声通話の時代の産物だ。
最初は1:1からグループになったりして15名くらい参加ができるようになり、50名までなったり。
動画はそのあとからの追加だった。

動はお世辞でもいいとは言えなかった。
それはプロトコルの問題だったのだろう。
最初から動画配信、グループ通話に特化されたアプリではなかった。
しかもかなりのCPUパワーを食っていた。

私も2018年、2019年には外国人記者クラブの委員会ミーティングでSkypeを多用していたけど、使い勝手が本当に悪くて、更に通信状態もイマイチで会議が進まなかったり、参加予定者が参加しそこなったりして大変だった。

CPUパワーを食わないで動いたこの手のアプリは日本のV Cubeくらいだった。
zoomですらかなりのCPUパワーを食うアプリだったが、V Cubeはサーバベースだったので、非力なマシンでも使用できた。
V Cubeがzoomになれなかったのはビジネスモデルだけだっただろう。
つまり、フリーミアム機能がなかった。

今ではzoomがSkype化して先祖返りで電話番号を紐づけできるようになった。


回線だけならSkypeでじゅうぶんだと今でも思っているが、使い道がない。
実は、私もSkypeで7600円くらい残高がある。
消えたら、どうなるんだろう。
返金手続きがあるのだろうか?

または他へ転用できる仕組みを作っているのだろうか?

ちなみに、Google 電話(現在 Meet)で予算を残していたユーザにはGoogleは返金してくれた。
MSはどうなのか?

忘れてはならないのは、Windows Liveというのもあった。
2013年にSkypeが肩代わりし、ユーザを取り込んだ。
そのユーザIDでWindowsにログインすることもできるようになった。

歴史は繰り返される