「裏は見えないからいいでしょう」ではなく、裏もきちんと補強や処理をすること。
見えないところまで処理をすることで品質が上がります。
しかし、こだわりすぎや、無駄なところの処理は省くこと。
今日のお話は見えないところも手を抜かないこと
見えないところで手を抜いて命取りするところが欠陥住宅だったりするわけです。
これって中国がマンション建設でやることですよね。
いわゆる、豆腐建築で中身スカスカの欠陥住宅
そもそも中国の不動産バブルの本質は中抜きでそれを、元の無制限融資によって誤魔化して来て、今、崩壊しているわけで、その投資がドルで貨幣価値が変動してしまうのを避けるために、不変のデジタル人民元でカバーしてしようと言われてます。
要するに見えないところの手抜きでどれだけ被害がデカくなるかって話です。
逆をいうとこだわり過ぎないことも大切なんです。
過剰包装みたいな状態にしなくてもいいだろう。
私の知人が入っていたビルの隣が、例の姉歯さんの設計だったんです。
もちろん、抜いていたのはわかったんですが、解体したら、コストが安くあがるけど、本来の強度よりもずっと高い設計で補強が入っていたことも判明したんです。
解体して大損したって言ってましたが、そもそも設計図とは違っていたので問題があったわけです。
見方を変えると、10分の内容の番組を1時間くらいの尺にするのと同じなわけです。
中身スカスカってことです。
CMの前の数分も再度見せて1エピソードがすぐ終わってしまうのと一緒です。
そこはCMのあとから番組を見る人のためなんだろうけど(良い意味で捉えています)。
まず、「働き方改革」や「ダイバーシティ」(多様性)とか言っている会社の環境が一番悪いと思うのよ。
アメリカを見るとわかりますよね。
あまりにも人種差別が多いから、それを口にしない限り、収拾がつかない。
だからBLM (Black Lives Matter) とか言わないと市民権が得られないヤバイ環境になっているわけです。
前置きはここまでにして
葬儀業界でスリム化を求められている時代なんです。
なぜならば薄利多売の時代に突入したからです。
かと言って、葬儀屋さんがご遺体の処置に手を抜くことはあまり考えられないんです。
手を抜くとしたら、今まで自分たちがやっていたことを、自分でやらなくなり、はやり始めた「納棺師」に外注しておカネをちょうだいするようになりました。
つまり、今まで自分たちが「無料提供」していた役務を外注に出すことで新たな収入源と利益を得るようになったわけです。
そもそも、納棺師(納棺夫)ってどこが発祥なのか?
おくりびとアカデミーの北海道の木村さんのご実家のところと、富山の青木新門さんのところです。
その青木新門さんの「納棺夫日記」という本が1993年に発行されて、それがベースで「おくりびと」という映画ができたわけです。

青木新門氏は2022年8月6日にこの世を去りましたことをご報告いたします。
ご冥福をお祈りします。
そして、今の「おくりびとアカデミー」が木村さんのところで、そこからの卒業生が大勢いるわけなんです。
そのほかにも90年代に納棺協会ってのがあって(過去形ね)、今、皆さん単独で動いているわけです。
葬儀屋さんが手を抜くというのは、現状だと白木の祭壇から花祭壇になったので、花屋さんが飾っていたりするわけです。

他だと、火葬場の案内を仕出し屋さんや返礼品屋さんに任せるとかで自分のオーバーヘッドコストを減らして、外注に押し付けたりすることなんです。
もちろん、きちんとそれも外注費として支払っている葬儀屋さんもありますので、すべてがそうだとは言えません。
どんなビジネスにおいても「自分の仕事は何か」と「その仕事を作る」というマインドが大切なわけです。
それによって自分の居場所が組織で出来るわけです。
大企業の場合、社員は一つの歯車以下で自分がいなくても回る仕組みを作り上げているのですが、実際、企業は「あなたがいないと回らない」って思い込ませるのが日本の会社の仕組みで社員が心理的安全性を失ってしまうわけです。
そしてメンタルがやられてしまうわけです。
私もサラリーマン時代に38.6℃の熱がありながら、海外とのやり取りしている担当が私だけだったので出社した記憶があります。
他の課長から「和田、家に帰れ」って言われました。
他の課長よ!
本来なら組織は常にバディ制度があって、お互い支え合う必要があるけど、変にスリム化すると、回らなくなります。
二人でできるところ三人を入れることで作業分担が楽になったり、イザとなったとき、サポートができたりします。
実際、プログラマーなどのエンジニアとか特殊なケースは一人の技量によって出来る仕事だったりするから厄介です。
まして、仕様書をあとから作る日本の文化というのか仕組みなんか、他人のソースコードなんかまともに読めないわけです。
私なんかアセンブラーで組んでいた時代もありましたから。
MOV ax,00
RET
他人の脳みそを理解しないと、ドキュメントやコメントなしでは理解できないわけです。
葬儀屋さんで例えるなら、棺を持つのも二名でできるけど、持っている人が突如ぎっくり腰になって棺を落としたりしたらどうする?(この写真はNZでのできごとですけど)

実際、そういう場面は葬儀業界でよくあるわけです。
ご遺体を落としてしまったとか。
過剰に人を入れる必要はないけど、そういうのが無いように仕組みを作って行かねばならないわけです。
見えないからと言って、手だけじゃなく、人も抜いてしまうとあとからとんでもないことに発展するという話です。
しかし人前では補助ありで3名いることでちゃんと出来る仕事だけど5人も6人も入れて、本当の作業をするのが1名や2名っていうアホな仕組みをやっている会社もあるわけです。
展示会へいくとスタッフ30名で客4名しかいないブースを見ますよね。
これは計画性だけではなく、現場を理解していないマネージャーの計画性がないのが原因。
自分の組織はどういう状況か一度、観察されるといいかと思います。
以上です
本日もご清聴・ご視聴ありがとうございました
PS: 青木新門さんが2009年5月21日、日本葬送文化学会で講演した映像、未だに私の手元にあります。
学会のYouTubeに入れようかとも思っていたのですが、そのタイミングを逃して私が退会してしまいました。
PPS: YouTube映像で終わりのほうで字幕がおかしいところが一箇所発見いたしました・・・