最大瞬間風速にて英国で自国の発電の3/4が風で賄えたと

英国のNESO (National Energy System Operator) によるとゼロカーボン(再生可能エネルギーと原子力を活用)時代が訪れるだろうと。

https://news.sky.com/story/new-record-for-wind-powered-electricity-in-britain-13472884

2025/11/15 英国からの記事です

File pic: iStock

風力発電だけでなく、自然から供給されるエネルギーにはムラがあるのは誰しも知っています。
お天気が悪い日の太陽光発電はイマイチ。
発電中は貯めることしかできない普通の仕組み(パワーコンディショナーがあるため)で夜のために蓄電するしかない。
もちろん、この構造でなくてもいいのだが、夜になると使えなくなる(太陽光発電の計算機でバッテリーないヤツを想像してほしい)。
風力も同様。
更に、暑くなりすぎると、太陽光発電システムは効率が落ちる。
ピーカンでもダメなのよ。だから日本国内は5月ごろがベストなわけ。

さて、風力発電の多きな問題は、風の強さ。
日本は台風の通り道であり、猛風が吹きます。
そのたびに羽根を止めないと危険なわけです。
羽根をたたまないと折れます。

今年の5月に秋田県で起きた事故もありましたね。

https://www.asahi.com/articles/AST5J3WM3T5JUBUB009M.html


実はあまり知られていないのだが、あの風車の上の小屋(ナセルと言います)はとてつもないデカイ歯車や機材(機械)が入っています。
あれは巨大ギヤボックスだとおもってください。
例としてはこんなのがあります:(東京防災設備株式会社さまより)
http://www.tokyo-bosai-setsubi.co.jp/b_bousaisystem-p03.html

5年前に私がAIの会社の営業顧問をやっていたころ、日本の某大手電機メーカーからAIの音検知で風車のモーターが壊れる予兆がわからないかと。

あの大きさなので揺れはあります。
とくに台風などが訪れると。
更に風や雨がぶつかる音、
ギヤが回転する音、
揺れ(Yaw)制御する音、
ブレーキ装置の音、などなど

色々な音が混ざってしまいます。
人間の耳ではギヤが欠けそうな音、
ローター軸が摩耗している音などを聞き分けることができません。
更に微弱な振動もあります。

これをAIにてナンとかできないかと私に相談がありました。
色々な装置(測定機、マイク、配線、センサーなど)を組み合わせてできないかと。
マイクが命なんです。

あと、あの中、めちゃくちゃ暑くなるのです。
断熱材なんかまともに入っていませんからね。

そこにセンサーを置いて測定を何ヶ月くらいする。
最初の1ヶ月ではわからない。
色々な気象条件が重ならない限り本当にどの音が正しいのかも。

あと、センサーなどにノイズが乗ってはダメだ。
音の識別もしないとならない。
個別(小さいモデルまたは組み込む前)のシステムでの測定も必要。


英国のように強風と言っても日本みたいに台風の通り道ではないので出来るのだろうと。
確かに北部(スコットランドに近いほう)は強風が吹きます。
大西洋の風が強く吹くところもあります。
アイスランドがあのような地形なのはそのせいもあるので、一概と強風ではないと言えない。

最近の英国の最大風速が時速183Km~秒速でいうと50.8m

まぁ、日本ではいつものことなので、これに耐久がある風車が必要なわけです。
日本は現在毎日200億円くらい原油の輸入で赤字を出しているはず。
いや、円安でそ300億くらいかも。
だからこそ、花角英世新潟知事が柏崎刈羽原子力発電所にGOを出した。
これにて、東京電力が賠償金と借金の返済に充てられると。

8212MW級の原発です。

英国の風車はたったの22.7MW。
これだけで英国の3/4の自宅に電力を送ることができたらしい。
記録当時は英国で風力で43.6%の電力を風力で供給していたと。

柏崎刈羽原子力発電所は361倍のパワーがある

もう一つ気になったことは、これらの風車のエネルギーは変電所に直接送られていたと。
普通、発電所→変電所→保安器→自宅というルートで電圧を下げながら我々の自宅に電力が供給されます。
グリッドからするとそうだろうなと。
発電所に送っても意味ないわ!
そのための変電所なんだから。
一つ賢くなったw

あの電柱のドラム缶を見たことがある人もいると。
最近、見なくなりましたけど。

英国の場合、変電所に直接送られるんだな~って。
まぁ、発電していたら、どこかに送るというのはありますね。

更に最後に、この商取引をブロックチェーンでやっている国があります。
タイです。
FIT制度がないので、自由に自宅で発電したエネルギーを別の需要者に直接売ることができます。

その仕組を作った人と2年くらい前にFCCJでお会いしました。
たまたまIT委員会の委員長であった私がその話を知っていて「それ、私が作ったの!」って。

狭い世界だ・・・