相続関係を紹介するホームページにも書きましたが、空き家問題は深刻な状態です。
実は、この投稿、2018年2月18日から書きっぱなしでドラフトのままでした。現時点で1年3ヶ月以上も放置状態。
最近、終活と空き家対策がワンセットになっていることに注目していただきたい。
横須賀市が行っている、行政の終活で必ず空き家のことで相談者が来る。
横須賀市に関して言えば、2019年1月18日に私が理事の一人として活動している日本葬送文化学会の定例会にいらしていただき、横須賀市の終活と空き家対策の話をしに来ていただきました。
横須賀市でも空き家問題が多くあり(山あり、谷あり、港あり)人口が減ってきている。
終活の種を撒くと必ず空き家の問題で市役所に訪れる人がいる。
遺品回収整理の駆け出しの会社、キーパーズさんも不動産処理をしています。
キーパーズから従業員が別れて始めたリリーフさんも不動産。
多くの業者が不動産処理を遺品回収整理と一緒に行っている。
空き家と言うのは防犯上、防災上、倒壊の恐れがあると安全面にもよくない。
まして、放置されっぱなしなので、放火だけではなく、勝手に住みつかれたりする恐れもある。
住み着くのは人間だけではなく、ネズミ・ゴキブリ・その他諸々。
そして住宅も換気しないので悪い。
カビは生えるわ、動物や昆虫の糞尿が散らかった状態なども色々とある。
そして土地の価値が下がる。
さて、この空き家と古民家は別々に切り離して考える必要がある。
確かに古民家の多くは空き家であるが、空き家は古民家だけではないからだ。
日本中、所々に「古民家再生プロジェクト」みたいなのが存在する。
この前の藤沢産業フェスタでも古民家再生のために立ち上がった棟梁たちがいて、長崎県壱岐島にゆかりがあり、そこの古民家再生を手掛けようと。実際、壱岐島だけの古民家ではなく、ところどころの古民家を再生させようと。
最悪の場合、バラして柱とかを木材に再生しようと言う案まで出してきた。
そして、できたら現地に移住していただきたい。
しかし、移住の問題、古民家の使い勝手の悪さの問題も払拭できない。
移住に関しては、村社会であったりしたら、せっかく住み着いてくれそうな人をイジメ倒してしまう。
やはり郷に入っては郷に従えの悪い習慣が田舎には多く根付いている。
そして、古民家はかなり手直しをしないと使い物にならない。
まして、地域そのものが不便であるのは大きな課題だ。
茅ヶ崎市でも統計上認知されている空き家の数は一昨年(2017年末)にて13.5%だと。
この統計上という数値は別荘など普段利用されていない住宅も含まれるが、本当の空き家は実際、もっと多いだろうと。
実は茅ヶ崎市の空き家数は伊勢原市よりも多いとのことだ。
理由は様々だろうが、深刻な課題である。
そして空き家と古民家を活用するには、多様な主体・世代の連携が必要なのは言うまでもない。
地域単位でマネージメントが必要、行政の支援も必要、そして何よりも情報共有と連携が地域で必要である。
これがないと空き家は空き家のままである。
そして、不動産価値もガンガン下がる。
本来なら売れる物件なのに、売らない理由も数多くある。
税金の支払い、相続税、更に権利者(土地と建物)、債務者などが複雑だったりする。
よくあるのは、相続で誰も相続税を支払いたくないから(私からしたら相続税は廃止するべきだわ)放置のままだったりする。原野法に引っかかり現金化できないとかもあるだろう。
よくあるのが、相続人が全員不明か死別しているとか。
市町村としても活用出来ない地域がある。
実は、今日も友人が経営する不動産屋さんに訪ねたら、小田原の古民家が売りに出ていた。
しかしメチャクチャ不便なところにあり、1300万ちょっとだが、本格的に修繕するにはもう2000万は掛かるだろうと。更にそこまで行く道がない!つまり階段を登らねばならないと言う恐ろしい場所にある。
これが売れてしまった。
こういうのが最近人気があるみたいだが、実際は使い勝手が物凄く悪いのと車も入れない場所だから今後住むには困るだろうと。
こういう場所がいくつも横須賀市にも存在している。
まだ道半ばだが、行政、更に町内会などの小規模の自治体会長などを通じて情報の共有をしていかねばならないだろうと。
私も、現在古民家を探していた。
徳島県の神山バレーみたいなのを作りたいからだ。

神山町の紹介
そして、海外ではローカルのアートを展示する時、公共の場、廃校、古民家や廃墟となった住宅を利用し、多くの目に触れるように展示している。友人がビブリオバトルの本の紹介大会でも古民家を活用している。空き家や古民家を通じてこのような活動の場が増えるといい。

Biblio Battle